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[Protocol] 稚魚飼育(止水法)

ゼブラフィッシュをやっている人には当たり前なのですが、とにかく稚魚はよく死にます。
ゼブラフィッシュは1ペアが1週間に300個ほど卵を産む、と言っていますが、そのうち成魚まで持っていけるのが半分もあればそこはとても優秀なラボだと思います。



受精後3日目で孵化した稚魚は、12~14日目からバタバタ死に出します。
早期からの給餌が重要とかいろいろ言われていますが(ええ、私もそんな研究をして論文出しましたよ)、稚魚を育てるのはなかなか難しいです。


というわけで、最近うちでうまくいっている方法を紹介します。

受精後0日目(0 dpf)、火曜日
受精卵は0.3 x Danieau's solution(飼育水)に入れ、28度インキュベータへ

以後、孵化する3 dpf(金曜日)まで毎日飼育水交換
土日は放置。

6 dpf、月曜日
給餌開始、以前開発したワムシシート(Dried rotifer sheet)を1シャーレに1枚入れる。
ワムシシートの効果についてはこちらの論文をお読みください。
キョーリンさんから購入できます。

7 dpf、火曜日
水槽システムの2L水槽へ稚魚を移動。
200匹くらいの場合は水深5 cm程度、
それ以上の場合(あまりお勧めしない)は水深10 cm程度に飼育水を入れる。
ワムシシートを1-2枚投与。

うちのラボ独自設定でございます。
赤丸シート(稚魚用餌指定)、「水流なし」のラベルを貼る

210810_稚魚飼育_1

以降、2週間くらい稚魚用餌(Gemma micro 75)を投与。水の濁りを確かめながら、毎日少しずつ飼育水を追加していく。

3週目くらいに稚魚がしっかり泳ぎだしたら、水流開始(ポタポタ垂れるくらいの速度)。



これでうちは稚魚の生存率がかなり向上しました。
まあ、それでも死ぬ個体はけっこう出るんですけどね!

以下、参考写真。
わかりにくですが、まあ、1/4も死んでいないかと思います。

210810_稚魚飼育_3



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