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Identification of Chemical Inhibitors of β - Catenin-Driven Liver Tumorigenesis in Zebrafish

敬愛するDidierの論文の紹介
(今回も著作権に絡むとまずいので、画像なし)
正直、この論文を見るまでは彼もゼブラフィッシュでがんの研究をしているとは知りませんでした。

このPLOS Genetics、PLOS One(その1その2)しか掲載されたことのない自分には憧れの雑誌です。数年前はIF 9.5でもう10超えるのでは?と思っていたけど、最近は急激に落ちて6点台の雑誌に掲載されていました。ちょっと残念です。
ええ、IFが科学雑誌評価のすべてではないことが重々承知ですが、やはりIFは職業研究者にとっては大事なのです。

さて、肝心の内容ですが・・・これがびっくり。いい意味でびっくり。
肝臓特異的に変異したβ-cateninをゼブラフィッシュに発現させたところ、生後2か月ではその1/3に、さらに1年くらい育てると80%に肝細胞がんが発症したそうです(なんという長期実験!)。そしてこの肝細胞がんがヒトの肝臓がんとどれくらい似ているかをRNA-Seqで解析し、遺伝子発現レベルでの類似性を証明しています(お金持ち!)。

さらにこの肝臓がんゼブラフィッシュで化合物スクリーニングをしています。しかし、2か月齢で1/3が発がんするモデルではとてもスクリーニングなんてできません。どういう工夫をしているかと言うと・・・
肝臓がんゼブラフィッシュでは稚魚の段階でも肝細胞の増殖が異常に増えていることを証明し、受精後6日目の肝臓のサイズを指標にスクリーニングをしています。
天才か!!

実際にスクリーニングをし、ヒット化合物を発見し(アミトリプチンやパロキセチンなどの抗うつ薬がヒットしていたのは興味深いです)、その作用をゼブラフィッシュで詳しく解析し・・・それで終わりかと思ったら、
ヒトの肝臓がんの臨床標本でそれらの作用標的メカニズムの活性化を証明しています。
いえ、ここまではわかります。自分も似たようなことはしていました。

さらに、さらにですよ!
マウスの肝臓にβ-cateninと発現遺伝子METを局所発現させ(Hydrodynamic transfection法を使用)、これらの化合物の効果・メカニズムを証明しています。

いやあ、ゼブラフィッシュ・ヒト臨床サンプル・マウスモデルの3種を縦断した、とてもゴージャスな研究です。
さすがDidierです。
どうしてこれがPLOS...という気も少ししますが。。。






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