というわけで1年前から開始した辻製油社さんとの共同研究成果がMoleculesに出版されました。
Kagotani K, Nakayama H, Zang L, Fujimoto Y, Hayashi A, Sono R, Nishimura N, Shimada Y.
やったことはいたってシンプル(そんなんばっか)
よく化粧品なんかで耳にするセラミドを、もっと皮膚吸収率をよくするためにレシチンを用いたエマルジョンに入れ込み、
(ええ、どっかの学会で自分が発表したPPTを使用しております)
それが本当に美白、メラニン色素沈着阻害作用を出すか、ゼブラフィッシュの稚魚にぶっかけたもの。
ゼブラフィッシュの稚魚は、生まれたては真っ白(というか透明)なのですが、徐々に黒い点々(のちのシマシマ)が出てきます。
この点々がレシチンエマルジョンに入れたセラミドが消せるか試験しました。
結果は論文を読んでいただきたいところですが・・・
1.3種類のレシチンをためしたところ、PC70というレシチンが毒性がもっとも低く、PC70に入れたセラミドにより、色素沈着を見事に抑制できた。
右上の図、きもち白いでしょ!?
2. セラミドではなく、Nile Redという赤色蛍光色素をPC70のエマルジョンに入れて、ゼブラフィッシュに投与したら、Nile Red単体の投与より長時間染色できた。
真ん中の下の図、ほら赤いでしょ
3. 念のため、色素沈着の試験によく用いられるマウスメラノーマ細胞にPC70-セラミドをぶっかけたら、これも色素沈着を良く阻害した。
ま、こんな感じでございます。
共同研究をしていただいた皆様、ありがとうございました!!
さあ、次はヒト臨床試験だ!!